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連載「(仮題)かゆいところがございますよね?」~またディープサロンに就職~

  • 2018/08/10
  • 連載
美容師生活30年を過ぎ、今まで関わったお客様はもう
数えきれないほどの方々とお会いしました。
それだけたくさんの人と関わると、色んな出来事は
あるものです。

そんな今までの経験の中から、笑える出来事、
笑えない出来事、人間って面白くもあり
難解で不可思議なところを面白おかしく
シリーズで綴ろうと思います。

注※内容は人に対しての侮蔑などでなく、出会い 経験させてもらい成長させて頂いた感謝の
 ブログになります。内容に関するものに、深い意味はなくあくまでも経験談を書くものとします。
個人情報保護の観点から、人の名前などは 仮名とさせていただきます。
軽い気持ちで人の奥ゆかしさ、変さ、愛すべき個性などを楽しんで頂ければと思います。

シリーズ 「回想録:(仮題)痒いところがございますよね?」

濃い内容のサロンB(笑)も先行きの展望がなく
美容師を初めて3年。シャンプーとブロー(簡単な)しかできない
状態で、このままではいけないと思い退店することにした。

同じくらいの年齢のスタッフがいて(競争相手)レッスンも出来て
きちんと美容師となるための道筋が出来ているサロンに就職しようと思った。


サロンCへ就職。
当時は2店舗。年齢の近いスタッフおり先輩たちもいて
比較的きっちりしたサロンだが、スタッフの仲も良好なサロンでした。

本店は老舗に近く、玄人さん(水商売)のお客様も多く古くからの
お客様もいた。

支店は一般的なお客様が多く商店街の中にあったので
地元のお客様が多かった。

しっかり目のサロンシステムでここで色々経験することになる。
良いことも悪いことも(笑)

僕の最初の配属は本店でした。8坪ほどしかない狭いサロンに
セット面4席、待合3席。もうギュウギュウである。
そこにスタッフが、5~6人。当時はまだまだ美容室も
今ほど多くもなく、サロンも儲かっただろうし、
忙しさもハンパなかった。

本店は前記したように、玄人さんのお客様が多く夕方になると
セットのお客様が流れ込むようにして入ってくる。
特に、お水商売のママさんは接客業のプロ。
非常に優しくも厳しい目で僕たちスタッフにも指摘します。



技術的にも厳しく、スタッフの手が合わないと
「入らないで」とストレートに言われます。

サロンに来るなり「木村君~ホット(コーヒー)頼んできて!」「焼きそば頼んできて!」
隣の喫茶店に「〇〇のママさんホット1つお願いします」と頼みに行くことになる。
そのサロンではそれが日常茶飯事で、お客様の言うことは絶対です。

昔は下積みの事を丁稚と言ったようで、そのころも若い新人は下働き
使いっぱしり、どこやらの準構成員組織のように徒弟制度に近いような扱いでした。。。汗

少し言い方は悪いですが、実はこれらの身の回りのことって後々重要な仕事となるわけです。
サービス業において、使われるということはある意味それが全てなところがあるわけです。
パワハラだのなんだの何かクソクラエ的な部分です。

実はこのサロンCもかなり濃いキャラクターの宝庫でした。


なんせ、スタッフよりお客様の方がサロンに詳しいわけです。
新しく入ったら、先輩から常連のお客さんに「新しく入った〇〇です」と来るわけです。
新しく入った僕よりお客様の方が、「次〇〇するんやろ?準備しとかな」と
常連さんが教えてくれます。良いのか悪いのかわかりませんが、
今の新興美容室ではありえない話でしょうね。

なので、この本店では先生に叱られるより、お客さんに叱られることの方が多いわけです。
もたもたしていると、「はよして!」と怒られたり(叱りじゃなく怒りに近い)
そう考えると、お客様からのパワハラは毎日のようにあります。

玄人さんは言ってしまえば、酔い客を相手に仕事をされてるわけで
ちょっとやそっとのことじゃ凹まない毅然とした方がほとんど。
だから、自分のお店の女の子を叱るように僕たちも叱られるわけです。


「うわぁ。。。。。えらいとこ入ってもうたな。。。。」

たかだか3年ほどではあるが、美容師として働いてきたが
こんなに厳しいお客さん多い店の経験がないだけに、まったく馴染めない。

それこそ、「あのクソババアがぁ!!」とか思ったのは間違いない。
人間ですから。


CASE1 キャラ濃い同僚 


入店当時本店にいた一つ年下の女の子のスタッフY。本店で働いて1~2年だったと思う。
彼女がなかなかキャラが濃い。キャラが濃いというより表現がないほど
非常識&常識知らず&融通聞かず&空気読めない。

驚かせられることが多かった。


★お客様への失礼ざんまい


当時の美容室にはオカマ(おネェじゃないよw)と言われた器具がありました。


昭和やな~~~~~~~~。

でも、まぁ~この手の被るドライヤーで風がビュービュー出て
乾かしてくれるわけです。

特に、今のようなホットカーラーではなく、カーラーで巻いて
このオカマをかぶせることになるのです。

15分から20分ほど轟音の中乾かすわけです。
なので、当時の鉄板ネタでお客様から

(参考ネタ例)「これ入ってる間、私の文句言うんやろ?」ってのが定番でした。

ある日、このオカマに入ってたお客様がおられ、放置時間が来て
チ~~~ンという音とともに、この釜状の中に頭突っ込んでるお客様を
出て頂くことになるわけですが、そっとこのオカマ部分を持ち上げるのですが

Yは勢い余ってオカマの内側のカバー部分で、お客様の顔をぶつけてしまいました。
本来ここでお店の従業員としましては「申し訳ございません!!大丈夫ですか!?」
が80~100点の答えかと思いますが、

Yは人とは違う部分を持っておるので、そのような答えは出ません。

彼女は、オカマをお客様の顔にぶつけた後、驚愕の言葉とは!?




















「痛かったです????」爆 






正直、近くにいてた僕は引いてしまった。
当然お客様は「痛かったですか?じゃないやろ!!」と
絶対に思われたはずです。
しかし、憮然とした表情で怒りを押し殺されてました。

営業終了後、お店では1年先輩の彼女ではあるが
年齢は僕の方が1つ上。僕は彼女に言った。

僕「痛かったですか?はまずいんちゃう?」

Y「咄嗟に出てんアハハハ!」

コイツ大丈夫か???・・・・

それだけでなく、ある日シャンプー時に顔が濡れないようにと
顔にタオルを被せるのですが、とあるお客様が息苦しいので
タオルを被せてほしくないというお願いがありました。

Yは承諾しシャンプーを始めるが、お客様が目を閉じることなく
開けたままにしていると


Yがまたもや信じられない一言を放った。




















「すいません、気持ち悪いんで目つむってもらえません?」(爆)







「。。。。。。。。。。。コイツマジでやばい・・・・・・・」




これは、もう人として致命的である。
当時Yは18才くらいだったと思う。
学がないといえばそうだが、間違った正義感が強く
何が悪くて何が悪くないか?がわかっていない。
思ったことがすぐに口に出る。自分に正直というか
もう正直のレベルではなくトラブルメーカー。

しかし、そこにまったく悪気がない。
それだけに質が悪い。

その日も、

僕「Yさんあれはまずいんちゃう?」

Y「だって気持ち悪いやん。お湯が目に入っても何か言われそうやし」

それやったら、「目に入ってはいけないので」って言えばええやん!!

なんやこいつ???と思っていたが、僕は少し思いました。
学生上がりで、正直常識的な部分がないというのは否めない。
彼女の性格的な問題もあるが、前述したように
客層が厳しいサロンだけに、お客様に対しての敵対心みたいなものが
若いからあったのではないか?今思えば、あまりいい環境のサロンではなかった。


要するに「柄がよろしくないサロン」だと思う。

Yはそれくらい人に対しての勝手潔癖性を求める割に
こと、自分のことは潔癖でもなんでもないという非常に残念な子だった。
まず、毎朝遅刻。暇な時間がありサロンの倉庫を掃除中
急にサロンが忙しくなり

僕「Yさん、店忙しくなってきたら、片付けもそこそこにしてくれへん?」

Y「私、こういうのんやりだしたら、最後までやらんと気が済まへんねん」

僕「自分の性格的なことはどうでもええねん!!!仕事や!仕事!」

Y「これも仕事やし!」

う~~~~ん。。。。。。なかなかの歯ごたえやな。


CASE2 そのお客様凶暴につき 


サロンCの常連のお客様Mさん。週3回のシャンプーブロー&月1回のパーマやカラー
先輩Oさんのご指名のお客様。当然、前述しましたように、柄がよろしくないサロンです。
Mさんは、サバサバとしたおばちゃん。しかし、とにかく気性が荒い。
口が悪い。。。

よくみなさんの周りにいるかもしれませんが、

「あの人、あんな人やけど根は悪い人じゃないねん」って人。

僕は今になってこの意味がわかりつつあるが正直あまり関わりあいたくない(笑)
こちらのMさん朝1番じゃないと気に入らない。
以前にたまたまOさんのご予約が朝1番被ったことがありそのお客様も
シャンプーブロー。。。。同じ人間2人いてくれへんかな?と思うくらい
恐ろしい空気感を出しまくっておりました。

そんなMさん。基本Oさんのシャンプーじゃないとダメな人です。
Oさんが手が空かない場合は、先程のYが担当します。
1度ぼくがシャンプーしたことがあったが
「アンタのシャンプー気持ち悪いわ!!」と親しくもないのに
がっつり突っ込まれた。それ以来僕はMさんのシャンプーを2度とすることはなかった。


そんなある日事件が起きました。
サロンがバタバタしていた時に、Mさんはお急ぎで清算してくれとのことで
「木村君~清算しとって!!」と言われ他のお客様に聞かれないようにと
Mさんの傍らにたち、メニューごとの料金を読み上げていたところ
いきなり後頭部に衝撃が。。。。。。


一瞬フラッとよろつき何が起こったのかわからなかった。
次の瞬間

「私、そんなチマチマしたこと嫌いやねん!!なんぼか言うたらええねん!!」

そのよろつきの原因、そう僕はMさんに後頭部をどつかれておりました 爆

サービス業のプロとしてお客様に不手際があり、どつかれて当然。

とはまったく思わない(爆)のでその晩オーナーに伝えた。

「ここのサロンのお客様の層がもう無理です。辞めさせてください。

どつかれてお金もらえるならボクサーにでもなります。」と

しかし、オーナーは僕を辞めさせなかった。
支店へ移動ということで落ち着いた。




続く。











【大阪市港区弁天町の美容室|「Marvelous Hair Make Factory」】

住所
〒552-0007 大阪市港区弁天町1-6-38オトハウス101/dd>
営業時間
火・木・金・土 AM10:00〜19:00/ 水・日・祝 AM10:00〜18:00
定休日
毎週月曜日・第1、3火曜日
最寄駅
弁天町駅
電話番号
06-6576-7009

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