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連載「(仮題)かゆいところがございますよね?」~濃いお客様が多い店~

  • 2018/08/05
  • 連載
美容師生活30年を過ぎ、今まで関わったお客様はもう
数えきれないほどの方々とお会いしました。
それだけたくさんの人と関わると、色んな出来事は
あるものです。

そんな今までの経験の中から、笑える出来事、
笑えない出来事、人間って面白くもあり
難解で不可思議なところを面白おかしく
シリーズで綴ろうと思います。

注※内容は人に対しての侮蔑などでなく、出会い 経験させてもらい成長させて頂いた感謝の
 ブログになります。内容に関するものに、深い意味はなくあくまでも経験談を書くものとします。
個人情報保護の観点から、人の名前などは 仮名とさせていただきます。
軽い気持ちで人の奥ゆかしさ、変さ、愛すべき個性などを楽しんで頂ければと思います。

シリーズ 「回想録:(仮題)痒いところがございますよね?」 

~濃いお客様が多い店~

そんなこんなで遠い親戚のお店を辞めまたもプ~タロウ。
この時は意外と美容師を辞めたいという気持ちにはなっていなかった。

そのタイミングで中学の時の同級生、行川から
「うちの兄貴が美容室やってんねんけどけぇ~へんか?
同級生の大内も働いててもう辞めるから、次探してるみたい」
というお誘いを受ける。

噂には聞いていたが、まさか行川の兄貴のところで
働くとは。。。。。。人の縁というかつながりというのは
不思議で、特別行川と仲が良かったわけでもなく
そこではじめてつながったくらいで、今でも付き合いはない(爆)
縁があったのかなかったのか?今だに不思議だ。


そこから、大阪府にある行川の兄貴のサロンで勤めることになる。
多少の経験はあるので、1からということはなく
アシスタントとしてはシャンプーくらいは出来るので
僅かながら戦力になれたとは思う。
ここのサロンをBとします。


入店して数日後、サロンBのお迎えに住む方がお客様で

お「お兄ちゃんどこの人?」

僕「僕、オーナーと同じ市内港区です」

お「こんな柄の悪いとこによう来たね?」

僕「????。。。。。。。大阪はどこも似たような感じじゃないですか?(笑)」


それが数日後いろいろと、まだ未成年だった僕に刺激のある
知らなくていい事を知ることになる。









※注意: 

ここから以下の記事内容は、
刺激的な内容が書かれています。
 気分を害される方もいらっしゃるかと思いますので
 苦手な方はスルーでお願いします。







CASE1  クスリと笑いながら薬の話をする女


同級生の大内とは1か月ほどしか一緒に働いてないが、サロンBの仕事の進め方や
段取りなどを教わり、彼からはこのようなアドバイスがあった。

大「ここでは、無駄な話はせんほうがええで」

僕「??どういうこと?」

大「いわゆる人種やいろんなこと」

僕「ふふん。なるほど。」

大「いろんな濃い人が来るからな。あんまり深入りせんように」

僕「わかった。」

ここで初めて、サロンBの前に住むお客様との言葉がリンクした。


いつも姉妹で来てくれる仲のいい2人がいた。
妹さんは中学生。お姉さんは当時19歳くらい。
(既に小さい子供もいた。)
お姉さんは、スレンダーでガリガリ。
近眼で目が悪いのか眼鏡を外すと
ほとんど見えないという。
眼鏡を外しても目をシバシバとさせ話す。

妹さんは少しやんちゃな女の子で口もたつ
しっかりもの。

そのお姉さんがとんと来なくなり特別気にはしていなかった。
久しぶりに御来店されたが、見た目がまったく違って見えた。

以下(姉)

「えらい太ったなぁ。。。。。」(心の声)

僕「お久しぶりですね~お元気でしたか?」

姉「ハハン、パクられとってん」

僕「は?・・・・・」

お久しぶりですね?お元気ですか?の返し

パクられてた。。。。。

最初想像もしていなかったので、何をパクられたのか?と
勘違いして

僕「えっ?何をパクられた?・・・・・」

姉「いや、パクられててん私が!」


あぁぁぁぁぁぁぁあぁ。。。。。。。。。
パクられたとは俗語ではあるが、
パクるとは、盗むというときに使うのであって

警察に捕まるということもパクられるということは
警察に盗まれたんやね????



ええ~~~~~~言い方が軽いぞ~~~~~!!!


僕「どころで、パクられたって何したんすか?・・・・汗」


姉「シャブ」


(爆)。。。。。。。。。。

僕「あ。。。。。あっそうですかぁ。。。。。汗」

(心の声)
そっか、今太ってるってことは今辞めてるから
体重が戻ってきてるってことか?
顔色も以前とは全然違うし健康的に見える。


僕「妹さんも当然知ってるやんね?」

姉「知ってるよ」

僕「妹さんに影響がないといいけど」

姉「えっ?すすめるよ。気持ちええもん」


(爆)ダメだコイツ!!←(コイツ呼ばわり)

美容師をして1年半くらいだったと思うが
初めての衝撃。。。。。。。。。

その頃、アンダーグランド的な、サブカルチャー的な事を
よく知らなかっただけに、テレビのニュースでよく聞く
覚せい剤取締法違反というやつが目の前の人が
まさにそれとは。。。。と印象強く残っている。


CASE2  タイマー切れたらキレる人 
1店舗目は郊外のおしゃれサロン、2店舗目は暇なサロン
3店舗目はディープなサロン(働いてる人は全く普通)

僕はその時ぐらいまで、物事をあまり深く考えるタイプでもなく
自分の事以外のことには興味がなかったので、当然人の心の
事なんかまったく考えていなかった。

そんなある日の出来事。あるお客様と話していた。
見た目はほんと普通のOLさんに見える方。
特にやんちゃそうに見えるわけでもなく、
真面目そうな方。

しかし、その方とお話していると、
以下(O)

O「私ね、結構気が短いんですよ」

僕「そうなんですか?穏やかそうに見えられますけど」

O「美容室でもそうやねんけど、パーマって時間かかるでしょ?」

僕「はい、1時間半から2時間くらいは。」

O「だいたい、パーマ終わって仕上げる頃に私イライラしてるからw」

と笑いながら言っていた。



ちょっと、文章的におかしな感じですが、その仰ったことも
忘れ、パーマのロットを外し、お流しをしマッサージをしようと

僕「マッサージの方させてもらっていいですか?」と聞くと




無視!(爆)


えっ!?聞こえてないんかな?


僕「マッサージの方させてもらっていいですか?」の2回目に


O「そんなんええから、はよ終わらせて!!!」


怖っ!!。。。。。。。有言実行やな。。。。。。っていうかパーマやめて!!


そんなに機嫌悪くなるんやったらパーマやめて!!。。。。。と(心の声)

その時時計を見たら、御来店より1時間半くらい。
結構、早く終わってると思うねんけど。。。。。。。
お帰りになられるまで、1言も発せず帰られました。。。。。

そこで、友人の兄である先生に、

「あの方、こうこうかくかくシカジカで、イライラするらしいですよ」というと
「だから、何も答えへんかったんか?。。。。」えっ?今????.........


この地域は、近くに有名な飲み屋街があり、夜の商売の方も多く
当時、外国から出稼ぎに来てた女性も多かった。

最初は日本語は話せず、オーダーも分かりづらかったが
皆さん凄いです。みるみる日本語が上手になっていきます。
その中でも、フィリピンの方が多く陽気な方が多かった。

フィリピンの方たちは南国生まれ&育ちのせいか
小さいことは気にしない。とても明るくフレンドリー。
それと、優しい方が多かったです。

※そりゃ~定年したスケベ親父ははまるわな。。。。。











CASE3 ジャックナイフボーイ   

そのサロンBでの刺激的なお客様たちに毎日のように
濃い内容に慣れつつあったが、でもやっぱり未成年であった
僕には刺激があり過ぎた。

当時、中学2年生の男の子のお客さんで僕の中で通称
ジャックナイフボーイと呼んでいた少年がいた。
雰囲気も明るい感じではなく、影を感じる子で
お兄さんも来られてましたが、お兄さんは
イケメンで明るいタイプの対照的な兄弟でした。


弟さんはボソボソと話すタイプで目が座った
内向的で斜に構えたタイプ。
どうやらイジメにあっていたようで
その影響か、少しひねくれてる。(思春期というのもある)

ある日の夏休みの会話。

少年以下ジャックナイフのジで表示

僕「夏休みやけどどっか行くの?」

ジ「買い物にいくかも。。。。僕いつも
  ナイフ持ち歩いてるんですよ。」


?????

聞いてないよ?・・・・・・・・質問もしてないよ?


僕「えっ!?。。。。。ナイフ???」

ジ「いつ何時何があるかわからんでしょ?」

僕「いや、そうやけど、銃刀法違反で捕まるよ?」

ジ「絡まれてやられるよりマシ」

僕「。。。。。。うん。。。。でもあかんよそれ」

ジ「護身用ですよ。何もないと出せへんし」

僕「そりゃそうやけど、でも持ち歩かんほうが。。」

ジ「負けたくないんで」


う~~~~~ん。。。。。。。何もないことを祈るしかなかった。

14歳という年齢もあり思考が幼いということもあり
この子の兄やお母さんは当然気づいてないだろう。


CASE4 サディスティック  

※こちらの記事は非常に濃い内容のため

衝撃に弱い方は絶対読まないでください!!


ある日、当時17歳(就業者)の女の子がご新規で飛び込みで入ってきた。

「カットお願いしたいんですけど。。。」

少しお店が混んでいたのでお待ちいただくことに。
その間、カウンセリングをし先生に伝えるために
ある程度お伺いを立てる。

女子「いや、ちょっと恥ずかしいんですけど。。。」

僕「どうされました?」

女子「実は。。。。。。」

と前髪をピンで留めていた部分を外すと
一部だけボウズ・・・・・・・・

えっ???自分で前髪切って切り過ぎたケースにしては
これはあかんやろ??????

女子「どうにかできますか?・・・・」

僕「うっ・・・・・・・・・・せ、先生に聞いてみます。。。」

さすがにこれはどうにも出来ない。
彼女はすでに最善策をとってある。刈られていない部分の髪を
手繰り寄せピンで固定。もうこれしかない。

と、前髪部分しか見ていなかったが、おでこに切り傷跡と
絆創膏が貼ってある。

ん????こけた???こけてズルッといった??
いやいやそれにしても、こんなにズルッとはいかんはず。。。。

しかし、彼女の表情から意外と悲壮感はなく
むしろ明るいくらいの表情。

僕「差支えなければ聞いてもいいですか?どうされたんですか?」

女子「いいですよw終わったことやしw 実は」

解説:

彼女はある男性とお付き合いをしていた。しかし彼のやきもちに
悩んでいた。今でこそストーカーと言われる表現だが、当時は
そのような呼称はなく、「やきもちが酷い」くらいなものだ。
それと暴力である。若いカップルによくあるジャレあい。
ジャレ合いのようだが可愛いジャレ合いではなく
今で言う彼は「ドS」だったようだ。

つねられたり、腕をひねりあげられたり、酷い時は
安全ピンでつついてくるという異常な行為。

そんな彼に悩んでたようだ。
それに耐えきれず別れを切り出すために合うことにした。

彼女は別れを切り出すために彼を呼び出した。
すると彼は場所を指定してきた。
場所は、ラブホテルだ。
非常に密室感が強く非常に危険だが
何故彼女はそれを承諾したのか?を聞くと
普段は穏やかな人間らしい。(不可解)





彼と落ちあいラブホテルの部屋へ入るやいなや
後頭部に強い衝撃を受けたようだ。
頭がグラグラと揺れる中、腹部を蹴られ
記憶が遠のく。

記憶が戻ると手足が縛られていた。
すると彼ははさみを手に彼女の前髪を
辱めを受けさせるため根元から切った。

その後、彼は「お前の目ん玉ひん剥いたるから待っとけ!」と
ホテルの部屋から出て行った隙に彼女は命からがら逃げ出し
警察へ。

しかし、彼女は彼を訴えることなく
別れてくれるだけでいいと事を終わらせたようだ。


今でも思いだすとゾッとする話。
彼女は今頃幸せに暮らしてるんだろうか?



CASE5 宗教家のお客様  


今だに詳しくはわからないが、とある宗教法人?
ご自身のご自宅で教祖をされていると言われるお客様。

おばあちゃんでしたが、少し変わった方でした。
僕たち若造には話もしてくれません。
用件だけを言うと、それ以外の会話はシャットアウト
「今日はいいお天気ですね?」も華麗にスルーされます。

当時シャンプーくらいしか出来なかった僕に対する用件は
★シャンプー時に耳にお湯が入らないように!です。

これは、当然のご注文です。
それと、お店で用意してる、シャンプー時に使う
フェイスタオル(顔にかけるタオル)を使わない。
フェイスタオルは自賛して頂ける。

要は、マイフェイスタオルをお持ち頂けるので
ありがたいのですが、シャンプー台で仰向けになり
マイフェイスタオルを顔にかけ
手で顔を覆うわけです。






このように。

非常にありがたいのですが、手の位置が絶妙で
何なら、耳濡らさないミッション+手も濡らしてはいけないミッションが
追加オーダーされるわけです。

これらのミッションをクリアするために、捻には捻をと耳に
コットンと詰めさせて頂くお約束を取り、
手が濡れる可能性をお伝え了解してもらった。


シャンプー中の力加減にもこだわりが、「ここが痒い、あそこが痒い
お湯がぬるい」と毎回ご指摘を受けることに。もうビクビクしながら
シャンプーをすることになるのです。

そんなある日、同僚と帰宅時に、少しこまったちゃんやな?という話を
していて、そのお客様のあだ名が付くことになった。

大前さん(ここは実名)とかけまして宗教家と解くそのこころは


大前GOD!!と呼ぶことにした。


※若気の至りである。


続く。













【大阪市港区弁天町の美容室|「Marvelous Hair Make Factory」】

住所
〒552-0007 大阪市港区弁天町1-6-38オトハウス101/dd>
営業時間
火・木・金・土 AM10:00〜19:00/ 水・日・祝 AM10:00〜18:00
定休日
毎週月曜日・第1、3火曜日
最寄駅
弁天町駅
電話番号
06-6576-7009

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